「一斉帰宅の抑制」を知っておく
2011年の東日本大震災では、鉄道の運行停止により多くの帰宅困難者が発生し、 駅周辺や道路が大変混雑しました。この経験から、東京都は帰宅困難者対策条例を 制定し、「一斉帰宅の抑制」を呼びかけています。多くの人が一斉に徒歩帰宅を 始めると、火災や建物倒壊に巻き込まれる危険が高まり、救助・救援活動の 妨げにもなるためです。
やってはいけないこと
状況が分からないまま慌てて徒歩帰宅を始めるのは避けましょう。 まずは今いる場所(職場・駅・商業施設等)の安全を確保し、施設の指示に 従うことが基本です。無理な移動はかえって危険を高めます。
外出時に携帯しておきたいもの
モバイルバッテリー、歩きやすい靴(オフィスに置いておくのも有効)、 現金(特に小銭)、常備薬や持病のメモ、家族との連絡手段の確認などを 日頃から意識しておきましょう。会社によっては、従業員向けに 帰宅困難時の備蓄や待機場所を用意している場合もあります。
旅行・出張先での確認事項
宿泊先ではチェックイン時に非常口・避難経路を確認しておくと安心です。 土地勘のない場所では、ハザードマップや避難場所が分からないことが 多いため、スマートフォンで自治体の防災アプリや情報サイトを 事前に確認しておくとよいでしょう。
帰宅困難時の一時滞在施設を知っておく
駅や職場周辺で被災し、当面身動きが取れない場合に備えて、自治体が 指定する「一時滞在施設」の存在を知っておくと安心です。大規模なターミナル駅 周辺では、行き場を失った帰宅困難者を受け入れるため、公共施設や大学・ 民間施設が一時滞在施設として指定されていることがあります。出張・旅行で よく訪れる都市がある場合は、その都市の自治体サイトで一時滞在施設の 位置を事前に確認しておくと、いざというときに落ち着いて行動できます。
交通機関が止まったときの情報収集
鉄道・バスが止まると、駅や窓口には情報を求める人が殺到し、正確な情報が 得にくくなります。鉄道会社の公式サイトやアプリ、運行情報を配信する 交通系アプリをスマートフォンにあらかじめ入れておくと、混雑した窓口に 並ばなくても運行再開の見通しを確認しやすくなります。あわせて、防災アプリ・情報収集ツールまとめで 紹介しているツールも、出張・旅行前に入れておくと安心です。
訪日外国人旅行者と一緒にいる場合
観光庁は「非常時における訪日外国人旅行者対応マニュアル作成のための指針」を 策定しており、自治体・観光事業者が連携して多言語での避難誘導や情報提供を 行う体制づくりを進めています。外国人の同行者・友人がいる場合は、施設の 多言語対応の避難誘導サインや、やさしい日本語・翻訳アプリを活用した 情報共有を心がけるとスムーズです。