浸水・土砂災害のリスクを事前に知る

国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、自宅周辺の浸水想定区域・土砂災害警戒区域を 確認できます。大雨が降る前に一度確認しておくと、避難の判断がしやすくなります。

線状降水帯に関する情報にも注意

発達した積乱雲が次々と同じ場所を通過・停滞することで、狭い範囲に猛烈な雨が 数時間にわたって降り続く現象を「線状降水帯」と呼びます。短時間で急激に 災害の危険度が高まるため、気象庁は「線状降水帯による大雨の情報」を発表して 警戒を呼びかけています。この情報が出た地域では、危険度が急激に高まっている 可能性があるとして、早めの避難を検討してください。

線状降水帯の発生を検知すると、気象庁から「顕著な大雨に関する気象情報」が発表されます。 あわせて、半日程度前からの呼びかけ(都道府県単位)や、発生の2〜3時間前を目安とした 「線状降水帯の直前予測」も提供されています。こうした情報は、気象庁のウェブサイトの他、 NHKニュース・防災アプリやtenki.jp、Yahoo!天気などの防災アプリでプッシュ通知を 受け取れるように設定しておくと見逃しにくくなります。また、浸水・土砂災害の危険度を リアルタイムで色分け表示する気象庁「キキクル(危険度分布)」もあわせて確認すると、 自宅周辺の危険度の高まりを把握しやすくなります。

やってはいけないこと

増水した川や側溝、崖や沢の様子を見に行くのは大変危険です。境界が見えにくくなり 転落する事故が起きています。冠水した道路をやむを得ず歩く場合は、傘や杖などで 足元(マンホール・側溝の外れ)を確認しながら慎重に進んでください。 車での避難中にアンダーパスなど冠水しやすい場所へ進入するのも避けましょう。 令和8年8月千葉豪雨では、周囲より低いアンダーパスで排水ポンプが停電により 停止し、車が水没する死亡事故が発生しました。停電時は排水設備自体が 止まる可能性がある点にも注意が必要です。

早めの避難判断を

大雨は夜間に急激に状況が悪化することがあります。周囲が暗く・浸水し始めてからの避難は 危険を伴うため、警報・避難情報が出た時点で、明るいうちに行動することが重要です。

垂直避難という選択肢

外への移動がかえって危険な場合は、自宅や近くの頑丈な建物の上の階に移動する 「垂直避難」も有効な手段です。浸水想定の深さや、建物の耐水害性を ハザードマップで事前に確認しておきましょう。

警戒レベルと避難情報の見方

自治体からの避難情報は「警戒レベル1〜5」の5段階で発表されます。 レベル3(高齢者等避難)で高齢者や避難に時間がかかる人は避難を開始し、 レベル4(避難指示)が出たら対象地域の全員が危険な場所から避難する タイミングです。レベル5(緊急安全確保)は既に災害が発生・切迫している 状況を示すため、この段階まで待たず、レベル4までに避難を終えることが 基本です。警戒レベルの意味を事前に理解しておくと、情報が出たときに 迷わず行動しやすくなります。

浸水に備えた住まいの対策

浸水想定区域に住んでいる場合、大雨の前に土のうや水のうを玄関・ 駐車場の入り口に設置しておくと、床下・床上浸水をある程度軽減できます。 水のうはゴミ袋に水を入れるだけで簡易的に作れるため、土のうが 手に入らない場合の代用としても使えます。停電に備えてポータブル電源や 懐中電灯を用意し、車は浸水の恐れがある低い場所から高台の駐車場へ 移動させておくと、水没による被害を防ぎやすくなります。